この記事は、
地震保険の鑑定結果に不満がある人 再鑑定をやったことが無い人 再鑑定するとどうなるのか知りたい人
そんな方に向けて書いた記事です。
「本記事の内容」
1.地震保険の鑑定結果に不満がある時の対応 2.再鑑定をやってみた結果
この記事を書いている私は、
自宅や実家、所有しているアパートなど火災保険を自分で申請して、
トータル1500万ほど火災保険の認定金を受け取りました。
すべて自分で申請していて、保険代理店は通さずに、直接 保険会社へ申請しました。そんな私が地震保険の再鑑定について解説します。
地震保険の鑑定結果に不満がある時の対応
再鑑定を依頼する 保険会社HP経由でクレームを入れる 損保ADRに相談する
再鑑定を依頼する
地震保険を申請して、結果に不満がある場合、
再鑑定をお願い出来るようになっています。
再鑑定を希望する場合は、保険会社にその旨を伝えるだけです。
私は、過去に6回再鑑定をお願いしたことがあります。
1つの建物で6回行ったのではなく、複数の建物で6回再鑑定を行いました。というのも、別の記事(→地震保険は必要か?)でも書きましたが、地震保険を申請すると、建物の被害状況を現地で確認する「立会い」を求められます。
まれに、広範囲で地震による被害が発生した場合で、木造の建物の場合、書類と写真だけで審査してくれるケースがありますが、基本的には、保険会社から依頼を受けた鑑定人が現地に出向き、被害状況を確認し、無責・一部損・小半損・大半損・全損、のいづれかの判断を下します。
ただ、この鑑定人ですが来る人によって、かなり見解がまちまちなんです。名刺には、一級建築士、二級建築士、損害保険鑑定人、など建物について知識があるであろう資格の名前が書いてある人が来るケースが多いですが、必ずしも、鑑定人が言うことが全て正しい、とは思えない状況もありました。実際、過去には地震保険の鑑定結果を裁判で争い、保険会社が負けた、と言う事例もありました。
→地震保険裁判
とは言え、多くの人は、裁判までして判定を覆そうとする人は少ないでしょう。私もそうです。なので、ある程度納得のいく説明を受けた場合には、やむ無し、としたこともあります。一方で、再鑑定をお願いしたことで結果が認定に変更になったケースもありました。それについては、「2.再鑑定をやってみた結果」でお話しします。
保険会社HP経由でクレームを入れる
これをすることで判定結果が覆るか、わかりませんが、
保険会社の担当者の対応に不満があり、HP経由でクレーム(もっと詳しく説明して欲しい、とリクエストのクレーム)を入れたことがあります。ただ、これについては、何の反応もナシ、と言う感じでした。日常業務で忙しいのでしょうが、企業も人手不足なのか、情報伝達が悪いのか、はたまた、悪質クレーマー扱いなのか、HP経由でのクレームは、効果はありませんでした。
損保ADRに相談する
日本損害保険協会が窓口となっている「そんぽADRセンター」(相談・苦情・紛争の解決窓口)に相談する、と言う方法もあります。しかし、私はまだこれを利用したことがありません。この協会の役員は各損保会社の社長が名を連ねていますので、正直、どれだけ期待できるものなのか、わかりません。
再鑑定をやってみた結果
6回再鑑定を行なってみた結果ですが、
・否認→認定 2件 ・否認のまま 4件
否認→認定となった2件の内1件は、火災保険申請サポート業者を利用したため、どのように判定が覆ったのか、わかりません。
残りの1件は、私が立会った物件で、これは鑑定人から「柱が内装材で隠れて確認できないので、見える範囲で判定すると無責となります。柱が直接目視できれば良いんですが・・・」と、ヒントを頂いたので、一部内装材を業者に頼んで剥がしてもらいました。と言うのも、全く使用していない部屋だったので、内装を剥がしてもそのままの状態で差し支えなかったので、柱が直視できるように、内装材を剥がしました。内装を剥がす工事が15万で、もし、一部損の認定になれば100万超の認定金が受け取れます。やってみる価値アリと判断しました。
内装剥がし工事を終えると、保険会社へ再鑑定の依頼をしました。加えて、前回と同じ鑑定人に来てほしい、とリクエストしました。リクエストしておかないと、高い確率で別の鑑定人が来るからです。ヒントをくれた前回の鑑定人は良い鑑定人(私にとって)だと思ったからです。保険会社からは、鑑定人のスケジュールの関係があるので、約束は出来ないが手配してみる、とのことでした。
すると後日、前回と同じ鑑定人から立会い日の相談の電話が来ました。その際、「同じ鑑定人をリクエストされるのは珍しいです」と言われました。私は、「柱が直視できれば判定が変わるかも、と言われたので、内装を剥がしました。再鑑定よろしくお願いします。」とやんわりとプレッシャーを与えながら立会い日を決めました。
立会い日当日、内装を剥がした状態を見た鑑定人は、「良くここまでやりましたね」と少々呆れ顔でした。ですが、リクエストされたように、柱を直視できる状態にまでしておいたので、ここから先は、まるで私と鑑定人とで「認定が得られるよう一緒に頑張りましょう」と言った空気感の中で立会い作業が進みました。立会い作業を終えた鑑定人からは、「これなら一部損の認定になります。後日、保険会社から請求書類が届くと思うので、それを書いて出してください。」と、嬉しい結果になりました。
ただ、数字の上で見ると、6件の再鑑定の内、4件は否認のままです。確率から言うと、判定がひっくり返る可能性は高くないと感じました。鑑定人と世間話をする中で聞いたのが、「地震保険は簡易査定でジャッジするので割と甘めに判断しています。鑑定人によって多少の差はありますが、甘めに判断しても無責の場合は、誰が見ても無責になるケースがほとんどです」と言ってました。
この情報が、皆さんの少しでもお役にたてば良いな、と思います。
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